滋賀・朽木 - 興聖寺 旧秀隣寺庭園の散り椿
滋賀県高島市 興聖寺
2019/04/27
高島市の朽木地区に、曹洞宗 興聖寺はあります。
創建は大本山永平寺よりも古いんです。
曹洞宗最初の寺である宇治の興聖寺と同じ名前がついているのは、
永平寺を建てるために福井に向かう道元がこの地を訪れ、
安曇川のすぐ近くの高台にあるこの土地が興聖寺と似ていたため、
ここに寺を建て興聖寺という名前を付けると良いだろうと言ったからだそうです。
正確には対岸に最初は建てられ、
大火で伽藍を失い、秀隣寺の横に移ったとのこと。
その後焼失した秀隣寺が朽木野尻(この地から少し北)に移り、
興聖寺に庭だけが残っているそうです。
前置きが長くなりましたが、旧秀隣寺庭園は国指定名勝。
樹齢500年近いヤブツバキが植えられています。
2週間前に訪れたときはまだ咲き始めだったため、
前夜大雨が降った翌日の朝を狙って散った姿を見に来ました。
雨霧立ち込める比良山系を借景に、真っ赤に染まる小さな庭園。
ここまで圧倒的な花数は初めて見ました。
ちなみにこちらの旧秀隣寺庭園は、足利庭園とも呼ばれています。
室町12代将軍の足利義春が都から離れ、たどり着いたのが朽木の地。
ここに仮御所が建てられ、作られたのが足利庭園だそう。
その後その地に秀隣寺が入ったというのがこのお庭の由縁だそうですよ。
室町時代に植えられた椿が、平成時代の終わりもこうして花をつけてくれました。
自分以外誰も来ず、美しい景色がひっそりとそこにありました。
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【撮影地データ】
名称 :高厳山 興聖寺
(こうしょうじ/Kosho-ji Temple)
宗派 :曹洞宗
本尊 :釈迦牟尼如来
創建 :1237年(嘉禎3年)
拝観 :境内自由
その他:関西花の寺25ヵ所第14番